スマイルランドリーの松尾です。

日経トレンディ ネットに “進化系コインランドリー”が増殖中「メインユーザーは主婦」のワケ との記事が本日掲載されましたので、お知らせします。

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スマイルランドリー店内


日経トレンディネット 2015年12月15日より

 

“進化系コインランドリー”が増殖中
「メインユーザーは主婦」のワケ

コインランドリーがじわじわと増殖している。

「ランドリーデポ」を189店舗(2015年11月現在)運営しているダイワコーポレーション(横浜市)によると、「コインランドリー業界の現在の市場規模は約70~80億円。年間に500店舗以上は新たにオープンしている」(経営企画室部長の池部慎二氏)。大型コインランドリーチェーン「マンマチャオ」を全国で187店舗展開(2015年11月現在)しているエムアイエス(横浜市)も今年は毎月3~4店のペースで店舗数を増やし、2015年だけで52店舗出店している。

利用者も変化してきた。従来は自宅に洗濯機を持たない単身者や学生が主流だったが、現在の中心は自宅に洗濯機がある主婦。エムアイエスの三原淳社長によると、同社運営のコインランドリー利用者の約7割は主婦だという。

総務省統計局によると、日本の家庭における洗濯機の保有率は99.2%。自宅に洗濯機があるのに、わざわざコインランドリーで洗濯をする主婦がなぜ増えているのか。

北海道旭川市のコインランドリーチェーン「ウオッシュプラス」店内。使用しているハイアール アジアのコインランドリー用機器は機能別に鮮やかな色になっているのが特徴
ダイワコーポレーションが運営する「ランドリーデポ」ではスタッフが午前中に常駐し、希望があれば洗濯が済んだものを取り出して保管してくれる(写真は群馬県前橋市の前橋西片貝店)

コインランドリー市場を拡大したのは小泉政権とユニクロ!?

コインランドリーが日本に広まったのは、1960年代。米国のコインランドリーチェーン「しゃぼん」が全国展開した初のチェーン店だ。その後、国産のコイン式洗濯機、コイン式ガス乾燥機も開発され、急速に設置台数が増えた。

「コインランドリー市場が拡大する大きなターニングポイントとなったのは、2005年に第一次小泉内閣が打ち出したクールビズとユニクロの台頭」と振り返るのは、ダイワコーポレーション 東日本営業本部 取締役本部長の長谷川文樹氏。オフィスで夏場のスーツ、ネクタイの着用が減り、全世代的に服装がカジュアル化したことでクリーニング店に出す衣類が減り、家庭で洗える衣類が急増したというわけだ。

一方で女性の就業率が上がって洗濯にかけられる時間が減少したため、週末に大量のまとめ洗いが短時間で効率的にできるコインランドリーが歓迎されるようになったのだという。またリーマンショック後の不景気で、クリーニング店に出していた布団やカーテンなどを自宅で洗うニーズが増えたことも要因のひとつ。「リーマンショック直後、米国で売り上げが拡大した数少ないビジネスの一つはコインランドリーといわれている」(ダイワコーポレーションの池部氏)そうだ。

エムアイエスの三原社長は、主婦がコインランドリーを愛用する最大の理由を「家庭用洗濯機とのパワーの差による時短」だと指摘する。洗濯機は洗濯物の重量が大きすぎると、脱水時に動いてしまう。業務用の洗濯機は地面に固定しているため容量が大きくても動かないが、家庭ではそれができず、容量に限界がある。また家庭用乾燥機は熱源が電気なので温度がそれほど上がらず、乾くまでに時間がかかる。一方、コインランドリーの乾燥機は熱源がガスで温度が高いうえ風量も大きいので、短時間で洗濯物が乾くのだ。

「家庭用洗濯機の容量の主流は5~6kg。4人家族で1日4kgの洗濯物が出るとして、1週間分なら最低5~6回は洗濯機を回さなければならない。また、乾燥機は中で洗濯物が浮きながら回らないと乾かないため、容量の3分の1から半分くらいしか入れられないうえ、家庭用の乾燥機は温度がそれほど上がらず、乾くのに時間がかかる。しかしコインランドリーなら容量が大きいのでまとめ洗いでき、乾燥まで含めても1時間ちょっとで、1週間分の洗濯が終わる」(三原社長)

清潔志向が高まり、ソファカバー、カーテン、ベッドパットなどの大物も家庭で定期的に洗いたいと考える主婦が増えていることも、コインランドリーの人気が高まっている大きな要因だ。またアトピー性皮膚炎やぜんそくの原因となるダニのふんや死骸の除去に水洗いが効果的なことや、在宅介護が増加している事情も、頻繁にふとんを丸洗いしたいというニーズを増大させている。

さらに、タオル、毛布、羽根布団などは天日干しより乾燥機のほうがふんわり柔らかく仕上がるという。「梅雨時などに緊急避難的に使って、パワーがあるから時短になることを知ってリピーターになるパターンも多い」(コインランドリー機器国内シェアトップのハイアール アジア)。特にどのコインランドリーでも人気が高いのは、家庭で時間をかけて洗っても汚れが落ちなかったスニーカーが、短時間できれいに洗濯できる「スニーカーランドリー」だそうだ。

ハイアール アジアの「ふとん乾燥洗濯機」。布や中綿が傷みにくい「循環滝洗い」(ドラムに貼りつけた布団の中を洗浄水が通り抜け、汚れを外に押し出すように洗う)や、中綿までしっかり乾燥させる「高圧吸引乾燥」機能を搭載
ハイアール アジア「スニーカーランドリー」。消臭・殺菌効果のある洗剤を自動投入し、臭いや雑菌を取り除き20分でスニーカーを丸洗いした後、低温風で乾燥させる
オープニングの割引キャンペーンでは布団の丸洗いに人気が集中する(写真は愛媛県西条市のランドリーデポ西条店)

“3K”だったコインランドリーが主婦好みにイメチェン!?

こうしたニーズの変化に合わせ、コインランドリーそのものも進化している。

以前、都市部に多かった学生や単身者向けのコインランドリーは暗くて清潔感がなく、「3K(暗い、汚い、怖い)」といわれたが、それでも需要はあったので、状況は改善されなかった。しかし近年、郊外の主婦が利用するようになると、清潔感や明るさ、広さが収益に直結するようになり、「きれいな店を作れば稼働率が上がる」という認識が、店舗オーナーに浸透してきているという。

また、従来のコインランドリーは「不特定多数の人が使うから不潔」というイメージがあった。近年はそうしたイメージを払拭する機能を搭載した機器が増えている。例えば衣類を入れる前に2分間、ステンレスドラムを自動的にすすぎ洗浄してくれる「ドラム洗い機能」付きの洗濯機が2004年ごろから登場している。

さらに、「コインランドリーは無人で怖い」というイメージがあったが、ダイワコーポレーションが運営するランドリーデポでは、午前中の3時間、スタッフが常駐している。そのため常に清掃され清潔感が保たれていることや、機械の使い方がわからない時は聞いたりできるためリピーターが増えているそうだ。また同チェーンでは、女性が安心して使えるよう監視カメラを設置している。北陸地方で多発していたコインランドリーでの下着盗難事件や、横須賀で起こった両替機のコインの盗難も、監視カメラの映像で犯人が逮捕されているそうだ。

従来のコインランドリーは家庭用の縦型の洗濯機が外に置かれているだけだったが、近年のコインランドリーは業務用の大型ランドリーが主流で、店舗も大型化。駐車場完備のところも多いそうだ。「家族1週間分の洗濯物を運ぶのはクルマでないと大変。経営的にも、クルマで利用できるようにしないと商圏が狭くなり、利益が上がりにくい。閉店したコンビニ跡地がコインランドリーになっている例が多い」(ダイワコーポレーション)。場所も従来は銭湯の隣の路地にあるイメージだったが、最近ではスーパーやコンビニの隣、バイパス道路や生活道路沿いなど、立地の良い場所に出店するようになった。「ここ数年、店舗のスクラップアンドビルドが活発になり、空きテナントが増え賃料も下がっていることも大きい」(エムアイエスの三原社長)。

ランドリーデポの今年の出店を見ても、コンビニやショッピングセンター、ヘアカット店の隣の出店が目立つ。洗濯している間の”ながら消費”が見込めるので、開店に際しては近隣の商店などから歓迎されているそうだ。「そういった意味では地域密着と地域貢献のビジネスといえる」(ダイワコーポレーションの池部氏)。最近ではオートキャンプ場、サービスエリア、宿泊施設などにもコインランドリーが設置されるようになっている。

2015年9月にオープンしたダイワコーポレーション運営のランドリーデポ久留米三潴店(福岡県久留米市)。従来のコインランドリーとは異なるイメージの広くて明るい店内
キッズスペースがあり、待っている間に子供を遊ばせられるコインランドリーも(写真は茨城県水戸市のランドリーデポ水戸駅南店)
24時間監視カメラが作動しているランドリーデポでは、洗濯物泥棒逮捕の実績も

コインランドリーにもIT革命!?

また、支払い方法にも大きな変化が起きている。2005年ごろからあらかじめ現金をチャージしておけばキャッシュレスで使えるICカードが使われ始め、ポイントがたまるものもある。エムアイエスが運営するマンマチャオでは、2010年12月から電子マネー対応のコインランドリーシステムを導入している。

また、ハイアール アジアが現在力を入れているのが、コインランドリー機器にインターネット、ICカードシステムを融合させた「ITランドリーシステム」。待ち時間のロスがないようコインランドリーの空き状況をネットで確認できたり、洗濯が終わったときに終了メールで教えてもらえたりできるという。

ただこうしたサービスに対しては「一長一短」という見方もある。「競合店に自らの店舗の空き具合を教えるのは、オーナーにとっては得策ではない面もある。終了をショートメールで通知するサービスに対しても、『個人情報を開示したくない』というお客様が増えており、導入は慎重に進めている」(ダイワコーポレーション)。

ハイアール アジアによると、ITランドリーシステムにするメリットは管理する側にも大きいという。従来は人口動態から割り出したマーケティング予測しかできなかったが、利用状況をデータ化することにより、洗濯機や乾燥機の容量まで分析した提案ができるからだという。「利益を上げるには、単に洗濯機や乾燥機の台数を増やせばいいというわけではない。稼働率を含め、精度の高い売り上げ予測を立てて台数を設定し、経営戦略を立てなくてはならない」(ハイアールアジア 営業統括本部 コマーシャル営業本部 コマーシャルランドリーグループディレクターの井筒信也氏)。

ICカードにすれば閑散日にはポイントを2倍にするなど、販促がしやすい。オープン時に2000円分使えるICカードを1000円で販売するなどして「半額セール」を行う店もあるという。すると先に集金できるうえ、使い切ろうとするために稼働率が上がり、使い切るころには自然に固定客になっていることが多いそうだ。

また、機器の故障などによって返金が必要になった場合、ICカードならポイントを付与することで返金が完了し、手間が省ける。ポイントで返金することでまたコインランドリーを使用することになり、金額的なロスも少ないという。

「コインランドリーは従来、『寝ていても金が入る』といわれるくらい、待ちの経営と見られていた。しかしICカード化の導入で、攻めの経営ができるようになった。また複数の店舗データをネットで集中管理できるようになったので、個人オーナーばかりでなく、法人のサブ事業化も広がっている。そのこともコインランドリー増加の一因では」(ハイアールアジアの井筒氏)

エムアイエスが運営する「マンマチャオ」で導入されている、電子マネー対応のコインランドリーシステム。現金を持っていなくても、PASMO、Suica、WAON、 Edyで利用できる

郊外発の進化系コインランドリーが都心にも!?

コインランドリーの市場はこれからも広がるのだろうか。

ハイアール アジアがコインランドリーの意識調査を行ったところ、「使ったことがある」という人が47.3%だったという。5割以上が使ったことがないわけで、まだまだ市場は広がる可能性が高いと同社では見ている。「今後はコインランドリーが乱立し、一店舗あたりの商圏が狭くなるので、差別化が必要となる」(ハイアールアジア 営業統括本部 コマーシャル営業本部 コマーシャルランドリーグループ 東日本営業所 所長 稲村克彦氏)。

実は筆者も最近、近所にできたコインランドリーに足を運んでその便利さを痛感し、リピーターになっている。土地代と収益のバランスなどから都心にこうしたコインランドリーはまだ少ないようだが、都心ほど仕事を持つ主婦が多く、ニーズが高いのではないだろうか。各チェーン店の出店状況を見ていると、都内の住宅地にも少しずつ増えてきている。郊外発“進化系コインランドリー”が都心に進出する日も近いかもしれない。

クリーニング店がコインランドリーを併設するスタイルも増えている。自分で洗濯する場合も、プロのアドバイスが受けられるのがメリットだという。写真はクリーニング店に併設されたコインランドリー店「ウオッシュプラス 神居店」(北海道旭川市)
クリーニング店併設のコインランドリー「ウオッシュプラス神楽GOGO店」(北海道旭川市)。写真奥がクリーニング取り次ぎ店

日経トレンディネット
2015年12月15日

文/桑原恵美子


スマイルランドリーは、こんなコインランドリーです。

  • 洗濯機の空き状況をPCやスマホ・携帯から確認できる
  • 洗い上がりをメールでPCやスマホ・携帯に知らせてくれる
  • 店内が今までのコインランドリーと違いおしゃれ
  • 布団の丸洗いが入れ替え不要1時間で完了

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